カテゴリー : 仏教

霊園墓地を契約してきました

父が亡くなって、もうすぐ3ヶ月。

父の葬儀の時の、菩提寺の僧侶の心ない言葉や日本の仏教制度の矛盾を感じ、これを機に改葬することにしました。その際、改葬先は、無宗教の霊園と決めました。

まず、東京都の霊園に応募したのですが、残念ながら落選(倍率20倍以上)。やむなく自宅から10分程度で歩いていける霊園を購入しました。勿論、無宗教です。

石屋さんとも色々相談させて頂き、墓石は、「洋式」に。
#「和式」は何となくおどろおどろしい…

私自身は、キリスト教やイスラム教より仏教の思想に深く共感・傾倒しているのですが、仏陀が説いた仏教思想と日本仏教界が行っている数々の行為との間に、矛盾点が数多くあると思っています。また、子供に宗教を強制するのも嫌なのです。

お墓探しも、一段落し、ほっとしています。

ちなみに、初期の仏教思想については、以下の本がお勧めです。
#「バウッダ」って、文庫化されていたのか。

ゴ-タマ・ブッダ (講談社学術文庫)
早島 鏡正
講談社
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知恵と慈悲「ブッダ」―仏教の思想〈1〉 (角川文庫ソフィア)
増谷 文雄 梅原 猛
角川書店
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バウッダ[佛教] (講談社学術文庫)
中村 元 三枝 充悳
講談社
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折りに触れて…

折に触れて、仏典を読んて気づいたことを書いていきます。

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも汚れた心で話したり行ったりするならば、苦しみはその人につき従う。──車をひく(牛)の足跡に車輪がついて行くように。

ものごとは心にもとづき、心を主とし、心によってつくり出される。もしも清らかな心で話したり行ったりするならば、福楽はその人につき従う。──影がそのからだから離れないように。

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)
より

ゴータマ・ブッダ (講談社学術文庫) でも同様の文章あり。

これは、『ダンマパダ』といわれている原始仏典です。釈尊が説いた言葉に非常に近いと言われている仏典です。この句は仏教の本質をあらわしていると思います。仏教の教えは、「心」を非常に重視していると感じます。心を清浄にすることが仏教の一つの目標なのでしょう。このことは、個々人の心の中に仏があるという思想につながっていると思います。唯識思想などが出てくるのも、仏教のこのような根本思想があるからではないでしょうか。

心に関しては「ダンマパダ」にこんな言葉もありますねぇ。

心は、動揺し、ざわめき、護り難く、制し難い。英知ある人はこれを直くする。──弓矢職人が矢柄を直くするように。

心は、捉え難く、軽々とざわめき、欲するままにおもむく。その心をおさめることは善いことである。心をおさめたならば、安楽をもたらす。

心は、極めて見難く、極めて微妙であり、欲するがままにおもむく。英知ある人は心を守れかし。心を守ったならば、安楽をもたらす。

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)より

至言です。まさに、心は制御しがたいものです。欲するがままに動こうとします。

毎朝、電車で通勤しているのですが、満員の時間帯に乗るのは嫌なんですよね。人々の心がトゲトゲしているのがよく分かります。自分の心も、ついイライラしてしまっているときがあります。そんなときは、この句を思い出すようにしています。この物質文明の時代、はたして、文明が進んで人々は「弓や職人が矢柄を直くするように」心を制御できるようになってきているのでしょうか。そんなことを感じることができない社会的事件が続いているのが悲しいです。

ブッダの真理のことば・感興のことば (岩波文庫)
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仏典のことば

中村元先生の「仏典の言葉」を読み始めた。中村先生はムツカシイ内容を平易に記述してくれるので、大変読みやすい。改めて中村先生のすごさを知る。

『寒すぎる、暑すぎる、おそすぎる、と言って

このように、仕事を放擲するならば、

利益は若者から去っていくだろう、

寒さをも暑さをも、さらに草ほどにも思わないで

人としての義務をなすものは

幸福を逸することがない』(ディーガ・ニカーヤ)

うーん、耳が痛いです。

仏典のことば―現代に呼びかける知慧 (岩波現代文庫)
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スッタニパータ

『古いものを喜んではならない。また新しいものに、魅惑されてはならない。滅びゆくものを悲しんではならない。牽引するもの(妄執)にとらわれていてはならない。』(スッタニパータ 944)

龍樹

大乗仏教の根本思想「空」を理解したいと思い、中村元先生の「龍樹」を通勤電車の中で読み始める。上座仏教の空の思想とどう違うかを理解できたら、ホームページ上にメモしておくつもり。

龍樹 (講談社学術文庫)
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心清浄道

「人はみずから悪をなせば、みずから汚れる。人はみずから悪をなさなければ、みずから浄らかになる。人はそれぞれ浄くなったり、汚れたりする。一方の者が他方の者を浄めるのではない。」(ダンマパダ165偈)

仏教思想

ホームページに仏教思想を書こうと思って、考えをまとめるために、過去に読んだ本をざっと読み返している。増谷文雄先生・梅原猛先生の「仏教の思想 知恵と慈悲」や、中村元先生・三枝先生の「バウッダ」など。

やはり、忘れていることが多い…悲しい。

読書と通勤電車

このごろ、読書というとほとんど通勤電車の中だ。読むジャンルはだいたい「小説」、「IT関連の本」、「歴史関連の本」、「仏教思想の本」となっている。最近読んでいるのが、早島鏡正先生の「ゴータマ・ブッダ」(講談社学術文庫)。悟りを開いてからも、なお求道者としても道を突き進む「ゴータマ・ブッダ」の思想・行動が書かれています。その思想・行動そのものが、仏教の本質なんだなぁ、と思う。

悟りは我々のものである。正しく修行をすれば、人間であっても悟りに到達することはできる。しかしながら悟りに到達してもさらに悟りへの道は続くんだ、という考えがこの殺伐とした世の中に必要なんではないだろうか。以下「ダンマパダ」の一節を書いておこう。

『もろもろもことがらは、こころににもとづき、こころを主とし、こころによってつくられる。もしも人が清く澄んだこころで語り、あるいは行うならば、そのために、彼にたのしみが従ってくること、あたかも影が形にたえずつき従うようなものである』

ゴータマ・ブッダ (講談社学術文庫)ゴータマ・ブッダ (講談社学術文庫)